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人前で緊張することにが克服できなかった15年の苦しみ

人前で緊張することにが克服できなかった15年の苦しみ

 

私は人前で話すことが苦手です。

とにかく苦手です。

嫌で嫌でしょうが無いのですが、なぜか仕事では管理職として働いています。

 

管理職=人前でバリバリ仕事をこなす人

ってイメージありませんか?

実際そうだと思います。

仕事のプレイヤーとしてのスキルに人を指導するスキルが加わった人が、選ばれて管理職になることが多いのでは無いでしょか。

しかし、人前で話すことが苦手な私がなぜ管理職として、福祉施設で働いているのか?

こんな摩訶不思議を自分なりに考察してみようと思います。

 

思い返してみると、中学校や高校時代、ここまで人前で話すのが苦手ではなかったような気がします。決して積極的ではないし、部活の主将のように人を引っ張っていく事をしていたわけでは無いのですが、それなりに楽しい学生生活を送っていました。

ちなみに、高校時代には学校の風紀に特化した生徒会みたいな組織があり、クラス推薦の成り行きで、全校生徒の前で所信表明をしたこともあったりして、そつなくプレゼンできたこともありますので、人前で話すのが苦手な性格は、生まれ持った資質では無い様に思えます。

では、なぜここまで人前で話すことが苦手になったのでしょうか?

 

 

人前で話すことが苦手と思ったきっかけ

忘れもしない就職一年目の冬。。。。。

福祉施設に勤めている私は、夜勤のある部署へ配属されました。

それも、採用時の4月からではなく、採用年の11月頃に職場のTOPから「たるんでいる「やる気がない」と言った叱責と共に、なかば強引に言い渡された移動でした。

20代の私は、叱責の原因に納得しないままの移動でしたので、やる気がない態度をあからさまに出しながら、いやいや日々の業務を送っていました。

今考えると、なんと生意気で社会をなめている小僧だったのでしょうか。

(ただし、ご利用者に対しては、きちんとしたケアを心がけていましたし、20年近く経ったいまでも人生の先輩たるご利用者には最敬の念は忘れないようにしています。)

 

そんなある日、朝のミーティングにて10名程度の参加者の中、夜勤業務の報告を行う場面がありました。それまでは部署異動直後だったこともあり、夜勤の報告は先輩方がやってくれていたのですが、そろそろ○○さんも報告してください!と言われ、いざ夜勤の報告で声を発し始めたら、、、、、極度の緊張状態になって、声が続かないのです。

時間にしてわずか数分、もしかしたら1分もない時間だったかもしれませんが、とてつもなく長い時間に感じました。

今でもあの光景を思い出すと、胃が逆流してきそうな感覚が思い出されます。

たった10人程度に対する報告を行う業務が、100人以上の人に発表するくらいの緊張状態に陥りました。

 

声は上ずり、今にも泣きだしそうなしゃがれ声、深呼吸して一言を絞り出すことがやっとの状態。手は震え、全身から滲み出す汗。皆から見られているだろう状況に、顔も上げることが出来ずに、長い時間をかけて報告が終わりました。。。。。

 

今でもなぜあの時に、あれほどまでに極度の緊張状態に陥ったのかは不明です。

 

しかし、あの時の失敗体験が今でもトラウマとなり、人前で緊張する性格へと自分を変えてしまったことは紛れもない事実なのです。

 

 

緊張する自分にきがついてから

それからというもの、人前で発表する機会があったり、グループワークで発表役になりそうなときは、それから逃れようと努力を惜しみませんでした。

発表の時は、後輩の経験になるからと半ば強制的に立場が弱い人に役目を押し付けたり、グループワークでは書記を進んでかって出たりして、発表から逃げようとしていました。

 

結果として、この逃げる行為が増々人前で発表することに対する苦手意識を増長させ、人前で話すことに対する恐怖心を膨らませていったような気がします。

苦手を通り越して、まさに恐怖感に包まれている人生であったと言えます。

 

前述した朝礼での失敗体験ですが、その後も苦手意識にさいなまれる事になります。

私の職場では毎朝朝礼で、当日の利用者の出入りや病院受診などの報告をするのですが、箇条書きで淡々と報告することがとても苦手でした。

毎朝朝礼の前に、一人で朝礼の報告を練習する日々、きちんとできる日もあれば、声が上ずる日もあり、人前での報告を克服することが出来ないまま、立場が上がり、報告することもなくなりました。

そして、そこで行ったのが、報告しないでよい体制つくりでした。持ち前の調整力と職場内での立ち位置を利用して、報告することは自分の責務ではないように全力を尽くし、報告や発表をしないでよい体制を整えたのです。

これも、結果として一時的な逃げの一手なので、当然苦手意識の解消にはなりません。

 

しかし、長く職場に務めて、役職を任されてきたらどうしても人前で話す機会が出てきます。

例えば、新入職員さんのオリエンテーション就業規則や職場のマナーについて話す機会であったり、介護保険改正時に改正内容を職場研修で伝達したり、実習受け入れ学校で実習プログラムの報告をしたりと、それなりに機会が発生します。

そこで考えたのは、パワーポイントを細かくしてポップアップなどを多用し、息をつく機会を多く作る事です。これは一定の効果があり、視覚的にも飽きさせない効果があるのですが、なによりキーボードをクリックする頻度が上がり、話すことだけに捕らわれないで済むのです。ただひたすら文章を読み上げるより、画面を切り替えながら、文字をポップアップさせながら話すことで、何とか発表をこなすことが出来るようになってきました。これは自身の成功体験で、一度成功することで不思議と2回目からは落ち着いて発表することが出来てきたのです。

 

もう一つ大きな試練がありました。それは、職場の懇親会での乾杯や締めの挨拶です。

2次会や3次会で酔っ払ってお酒の力を借りた挨拶は、立場上幾度となくこなしてきましたし、慣れのせいもあり同じような文言でなんとか乗り切っていたような気がします。それでも、すごく緊張する自分に自問自答しながら毎回もっとちゃんとできたのではないかと、自己嫌悪に陥っていました。

しかし、職場の全体懇親会となれば、150人を超す人数です。

過去2回の体験談ですが、1回目はあまりにも緊張しすぎてお酒を飲んでも飲んでも全く酔えず、何を話したかを覚えていないほど緊張してしまいました。完全に失敗体験です。

そして、2回目の締めの挨拶の時は、1回目にまったく酔えなかったので、開始直後から飲みまくったおかげで、完全に酔っぱらってしまい、話す言葉の一言一句忘れて思い出せず、一言一言をカンペを見ながら言葉を発してしまいました。これも強烈に脳裏に焼き付いている失敗体験です。

 

そうして、訪れた今年6月の職員懇親会。今年は160人が参加する場となりましたので、当然会場は結婚式にも対応する大ホール。考えただけで胃から内臓が飛び出そうです。

 

そして伝説へ・・・

ここまで読んで頂いた方は、失敗体験だと確信されていると思いますが、まさかの大成功です。もちろん、話の内容は何日も前から考えて、家族に聞いてもらいながら内容を修正して、万全の態勢で当日を迎えたのですが、自分が思っている以上に上手に話すことが出来ました。話の最後に「それではカンパーイ」と大声で音頭をとれたことは、とても気持ちの良い体験でしたし、完全な成功体験です。

 

何を隠そう、実はこの2か月間人前で緊張することを克服することに取り組んでいたのです。15年悩みに悩み続けた人前で話をすること。一生治らない事だと思い悩み、いずれは仕事をやめなければならないのかも知れないと思い悩んでいたコンプレックスを、独学自力で克服に近づけた事は、私の人生で大きな転機になると思っています。

大きく思考を変えることが出来たのは、ある書籍に出会った事と、緊張を克服するサイトのメールマガジンに登録したことです。

書籍を繰り返し読み、毎日送られてくるメルマガも何度も目を通すことで、人前で話すことが怖くない、むしろ話す機会に立てる自分に感謝できるような感覚を育てることが出来ました。

 

福祉の資格の中に、資格の更新研修があるのですが、私の住んいでる地域では100人から200人が参加する研修です。そして、研修の中で発表する機会が多く設けられています。当然この研修での発表を苦手としていますし、研修前にはストレスからか喉に違和感を覚える日々。研修期間も5日~9日と長期間にわたり、週に2日程度で進行しますので、賞味2週間から4週間に渡り仕事と研修のストレスが掛かってくる地獄のような期間なのです。

私が上がり症を少しでも克服できたと感じるきっかけになったのがこの研修で、逃げようにも逃げれない機会。藁にもすがる思いで、とあるホームページにメルマガ登録し、ある書籍を手にし、出来ることはすべて実践した結果、人前での人並みの発表・スピーチが出来たのです。当然緊張しましたし、握ったマイクは汗で濡れていましたが、声が上ずって言葉が出ないようなことは無く、終わった後の高揚感を感じることが出来ました。

 

人前は嫌いじゃなかった

どちらかと言うと、少人数では饒舌ですし、酒の席では中心となって話をしたり、振ったり、盛り上げたりと言った役割が多いと自負しているのですが、いざシラフで人前で話すとなれば、極度の緊張で声が上ずってしまうほどのあがり症を自分なりに克服できたのです。

 

それからというもの、少人数でも大人数でも人前で話すことには以前のような地獄絵図を意識することなく、緊張しながらも意識をしっかり持てながら、伝えたいことは伝えることが出来るようになったと思います。

まだまだ、上手に人前で話すことは出来ないと思いますし、経験を積んで行きたいと思いますが、しっかり準備した場では緊張することなく、話すことで切るようになってきていることに自信が持てるようになってきています。

 

緊張せずに人前で話せることで、人生の幅が広がった感覚がとても心地よく、自分のウィークポイント、劣等感をブログに書いてみました。

人に知られたくないと思っていたことが、考えようによっては知られても恥ずかしくないと思えるようになって、ますます人生が楽しくなってきた今日この頃でした。

 

 

長文でしたが最後までお読み頂いてありがとうございました。